意外と知られていない「菜食主義(ベジタリアン)」の動機

最近TVなどでもよく耳にするワード「ビーガン(ヴィーガン)」、「ベジタリアン」、「ペスカタリアン」。毎日の食生活に一定のルールを設けている人たちの名称です🍴
海外では若者を中心に多くの人(世界中で約7億人以上)が実践しているライフスタイルですが、まだ日本の社会には完全に受け入れられていないのが現状です。
これから更にグローバル化が進むにつれ、国内でも地球温暖化やアニマルウェルフェア(動物福祉)への関心が高くなってくるはず。それに合わせ、日本の方々にもこのライフスタイルをもっと知ってもらえたらな、と思い今回このブログを書きました。
【多くの人が肉食をやめる理由】
- 地球環境の保護
現在、地球環境の悪化が毎日のようにメディアで報道されていますが、この環境問題の中で最も深刻な課題として挙げられているのが地球温暖化です。
文明が発達するにつれて、近年地球の温度が急激に向上する事で氷河を溶かし大規模な洪水や台風を起こしたりなど、私たちの生活を直接的に脅かす問題へと発展しています。
この地球温暖化の最も大きな原因の2つが、森林伐採と温室効果ガスの増加です。
畜産業は、温室効果ガスや森林伐採の問題とはあまり関係がないように感じるかもしれませんが、実はこの問題の根幹と言っても良い程に大きな影響を及ぼしています。
🏭温室効果ガスとの関係性🏭
現在世界中で懸念されている温室効果ガスの増加において、日本で知られていない大きな原因の一つが肉製品を生産する際に排出されるメタンガスです。
家畜のゲップや糞尿などの生活ガスや、エサの栽培や運搬、糞尿処理、食肉処理など畜産業に関連した作業全般から排出されるメタンガス量をまとめると、世界中の温室効果ガス排出量の18%を占めると言われています。(この数値は2006年の調査から出たデータです。近年の人口の増加や動物製品の消費量の増加を考えると、2020年には25%以上になるとも言われています。)
畜産業は全世界の温室効果ガス要因の第2位に挙げられており、世界中の交通機関(自動車や列車、飛行機、船など石油を使用する全ての乗物)が排出する温室効果ガス量よりも遥かに多い量を排出しています。
日本では、メディアや企業の情報操作により「温室効果ガス=CO2」というイメージを持っている方が多いですが、実はメタンガスの環境への影響はCO2の23倍も大きく、吸収も困難なとても強力な温室効果ガスです。このメタンの排出量を削減することが、環境改善において最も効率的な方法です。
🌳森林伐採との関係性🌳
畜産業が大きな影響を及ぼしているもう一つの問題が、森林伐採です。
WWFの報告書によると、現在の森林伐採の主な原因は畜産業による土地開拓と、地球温暖化による山火事の大量発生にあると言われています。
現在地球上で人間が使用可能とされている土地(氷、砂漠地帯などを除く)のうち約50%は農業に使用されています。そのうちの何と77%は畜産業関連に使用されており、過剰な食肉文化のために莫大な規模の土地が使用されています。この理由は家畜の飼育に必要となる膨大な土地の消費量にあり、放牧用の土地の確保や、餌となる大量の穀物の調達のために多くの森林が伐採されています。
また、畜産業への転換を理由に山火事を起こした事例なども数々報道されており、実際に近年話題となったアマゾンの大火事の跡地の多くが現在工業型畜産地へと変わってしまっています。
この問題についてもっと詳しく知りたい方は、ネットフリックスのドキュメンタリー映画『カウスピラシー』をぜひ見てみてください🐮
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